【児童サービス論】子どもの本の分類と配架

試験対策

設題例

子どもと本を間接的につなぐ活動として、児童書の分類・配架の留意点と効果を説明せよ。

設題の要求

  • 子どもと本を「間接的につなぐ活動」とは何か(前提理解)
  • 子どもの本の分類・配架の基本
  • 分類・配架の注意点
  • 分類・配架によって生じる効果(児童サービスとしての意義)

「分類・配架」の説明にとどまらず、環境設計による読書支援の説明と、児童サービスとしての意義づけまで求められていると思います。

回答の型:「概念の提示→具体化→意義付け」の概念説明型

前提(間接的に子どもと本をつなぐとは)
→  概念の提示
  〇分類・配架の基本
  〇注意点(子どもの特性への配慮)
  〇児童サービスとしての効果
→  まとめ(意義付け)

回答例

前提

間接的に子どもと本をつなぐとは

図書館における児童サービスの意義は、子どもと本をつなぐことである。その方法には、読み聞かせやレファレンスのように人が直接関わるものだけでなく、分類や配架といった環境や仕組みによって出会いを支えるものも含まれる。本稿では、子どもの本の分類と配架が、子どもと本を間接的につなぐうえでどのような効果をもつかを考察する。

概念の提示

分類と配架の基本

子どもの本の分類にはNDCが採用され、絵本や逐次刊行物は記号を付けて別置きされる例が多い。絵本は専用棚あるいは棚の下段、児童文学は子どもの目線に合った高さの棚に置くなど、利用者の身体的・発達的特性に合わせた配架が求められる。

具体化

注意点(子どもの特性への配慮)

分類ごとに主題の近い本がまとまっていることは探しやすさを助けるが、いくつか注意点がある。

第一に、発達段階の差である。低学年と高学年では読める漢字量や文章量に大きな開きがあるため、児童文学を低学年向け・高学年向けに分けて配架したり、色シールを貼って一目で分かるように工夫することが必要である。

第二に、分類の「並び」が理解できなくても本を探せるようにすることが求められる。棚の上部に「りょうり」「どうぶつ」など、子どもに分かりやすい案内表示を掲げることが有効である。

第三に、分類と子どものイメージが食い違う場合がある点である。例えば動物に関する本が、テーマによっては「福祉」や「社会」の分類に入ることもある。このような場合、探している様子の子どもに声をかけて案内する、分類とは別の視点で構成したブックリストを作成するなどのサポートが必要である。

さらに、何を読めばよいか分からない子どもが出会いを得られるよう、企画展示や面出し棚を活用して本を提案する姿勢も重要である。

児童サービスとしての効果

これらの工夫によって、子どもは本を探しやすくなり、自分で本を選ぶ経験を積むことができる。これは主体的な利用につながり、図書館を使いこなす力を育てる。さらに、偶然の出会いによって読書意欲が高まるだけでなく、分類や配架の構造に触れることで情報を整理する力の基礎も養われる。

まとめ(意義付け)

児童サービスの意義に戻す

児童資料の分類と配架には、子どもの発達段階や視点に合わせた工夫が必要である。また、子どもが本を探しやすい環境を整え、必要に応じてサポートや提案を行うことも、子どもと本をつなぐ重要な活動である。これらの取り組みは、公共図書館における児童サービスの意義を直接的に満たすものである。

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