設題例
レファレンスの直接業務の種類を挙げ、その発展方法を自分の考えとともに述べよ。
設題の要求
- レファレンスの直接業務の列挙
- レファレンス業務の発展方法の論述
回答の型:「知識提示+論述」のテーマ論述型
導入(レファレンスサービスの定義)
→ 知識提示(直接業務の種類を挙げる)
→ 論述(それらの業務を発展させる方法を自分の意見を含めて論じる)
回答例
導入
レファレンスサービスとは、利用者の質問に対して、信頼できる情報源に基づいて、利用者が求める適切な資料を提供するサービスである。図書館法第2条において図書館は、資料の収集・整理・保存を通じて一般公衆の調査研究や教養に資することを目的としており、レファレンスサービスはその目的を実現するための中心的機能の一つである。
レファレンスの直接業務
なにをする業務かを明示する(項目についてはテキスト準拠)
①質問の処理
図書館資料の中から見つけた情報をそのまま利用者に提供したり、利用者本人が答えにたどり着けるように指導するもの。
②読書相談
利用者のニーズに応じて適切な図書を紹介するもの。
③相互協力
館種の異なる図書館を含めてすべての図書館同士が連携して行う、相互貸借、相互複写、相互紹介、相互レファレンス等を行うもの。
④情報検索
自館蔵書データベース、外部のデータベース、CD-ROMデータベース等を使って情報を検索し、利用者に提供するもの。
⑤レフェラルサービス
図書館で対応できない質問に対し、類縁機関や相談機関等に照会・紹介するサービス。
⑥カレントアウェアネスサービス
利用者の希望する特定の主題について、新着図書の情報や,学術誌の最新号の目次情報などを提供するサービス。
⑦利用教育
すべての利用者が自立して図書館を含む情報環境を効果的・効率的に活用できるようにするために、体系的・組織的に行われる教育。
レファレンスサービスの発展のための工夫
列挙した業務の性質や関係をおさえて、それをどう発展させるかを論じる
これらの各業務を発展させるためには、次のような取り組みが有効である。
第一に、質問処理・情報検索・読書相談への対応として、記録と共有により知識が蓄積される仕組みが求められる。レファレンス事例を記録し、図書館員同士で共有することで知識の補完が進み、より迅速で的確な対応が可能となる。加えて、デジタル環境の活用も不可欠である。全国規模のレファレンス協同データベースを活用すれば、事例の参照や応用が容易になり、業務の効率化に寄与する。外部データベースやOPACは日々更新されるため、検索技術の継続的な研鑽が求められるとともに、オンラインレファレンスやチャット相談といった遠隔対応にも応じられる体制を整える必要がある。
第二に、相互協力・レフェラルサービスへの対応として、他館や他機関とのネットワーク形成が不可欠となる。他館や専門機関の所蔵資料や人的資源を把握し、研修や交流を通じて関係を築くことで、レフェラルや相互協力の質を高めることができる。
第三に、利用教育・カレントアウェアネスサービスへの対応として、ニーズの掘り起こしという視点が重要である。来館者に限らず潜在的利用者も視野に入れ、ポスターや広報、SNS発信などを通じて図書館を情報センターとして印象づけるとともに、フロアワークを通じて利用者が気軽に質問や相談を行える環境を整えることが、サービスの活性化につながる。
レファレンスサービスは、利用者の情報ニーズに応じて資料を提供する基盤的業務であり、その充実のためには、利用者対応、連携、情報発信の各側面において、それぞれ記録共有、デジタル環境の活用、人的ネットワークづくりが欠かせない。さらに、来館者に限らず潜在的利用者を視野に入れた情報発信やオンラインでの新たな展開を進めることが、発展的レファレンスの鍵となる。


